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素敵な前文

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著名な詩人の詞を集めた「ポケット詩集」シリーズ。

仕事先の図書室で借りました。

その前書きにジーンときたので紹介します。

子どもたち、詩を読みなさい。
とびきり上等のいい詩を読みなさい。
いい詩というのは、詩人が自分の思いをどこまでも深く掘り下げて
普遍(ほんとうのこと)にまで届いた詩のことです。
詩人の仕事は、生きる歓びをうたうことです。
いい詩はみな、生きる歓びにあふれています。
いい詩を読むと、ふむふむそうか、となにかがわかります。
やさしい気持ちになります。
疑問に思っていたことがぱっと解けることもあります。
自分の存在に疑問をもったら「くまさん」「ぼくがここに」を読みなさい。
友だちとの関係に悩み人は「聴く力」を読むといい。
恋しい人ができたら「鳩」を。
この人と一緒に生きていこうと決心したら「 祝婚歌」を読んで、
男と女が1つ屋根の下に暮らすときの礼儀を考えなさい。
自分がどう生きたらよいかわからなくなったら、「雨ニモマケズ」や
「表札」「わたしを束ねないで」を読みなさい。
考えることをサボってすれっからしになったと気づいたら
「奴隷根性の唄」「自分の感受性くらい」を読んで
自分の頭をガーンと殴りつけてやりましょう。
生まれてから死ぬまでの一生の間
自分はなぜ生まれてきたのか、何の用事でこの地球上にいるのか、
ほんとうの生き方というものがあるのかー悩みはつきません。
その折々にこの詩集は役にたちます。
気に入った詩に出会ったらなんども読み返し、
時には声にだして読んでごらんなさい。
読み返すたびに、階段をおりてゆくように、
真実の底にたどりつくでしょう。
生きていてよかった、と思う時が、かならず、きます。
この詩集を、ほんとうの子どもたちと、子どもの心を持った大人たちに捧げます。

田中和雄
by ikechan-sy448 | 2012-01-27 19:05 |